ほづみの森こども園では、子どもと丁寧に関わることができる、ゆるやかな育児担当制保育を行っています。
ゆるやかな育児担当制とは、食事・排泄・着脱という生活の核になる育児部分を、決まった保育者が行い、子どもの情緒の安定を保ちながら、安心して園での生活を送ることができる保育方法です。乳幼児期には特定の大人との愛着をベースとして信頼関係を築くことが子どもの心身の成長に大きく関わります。特に0・1・2歳児の頃の大人の関わりは重要だと考え、ゆるやかな育児担当制保育を行っています。
一人の子どものすべてを一人の保育者が行うという形ではなく、あくまで育児という生活の核の部分を特定の保育者が担当することにより、アタッチメントの形成(愛着形成)や、自己肯定感を高め、社会適応能力の基礎を養うことを目的としています。
子どもの発達段階や情緒や心理、遊びの興味など保育者がしっかり把握し、丁寧な関わりをしていくことで一年を通して、大切な生活習慣をしっかり身につけて自立へとつなげていきたいと考えています。
そして、子どもの知的発達や運動発達、言語コミュニケーション能力の発達を促していきます。
※育児とは…排せつ・食事・着脱・睡眠・
衛生場面での援助をさします。
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流れる日課
一対一での育児に焦ったり待たせたりすることなく、たっぷりと時間をかけられるように、また、十分な遊びの時間を確保することができるように、一人ひとりの生活スケジュールを考えていきます。これを「日課」と呼んでいます。
毎日同じ日課を過ごすことで、急かされたり無駄な時間を過ごすこともなく、遊びの時間が十分に保障されます。また、子どもがいつ・どれだけ食べるのか、一日に何回・どのように寝るのか、排泄をどのように行うのか、家庭での生活リズムを知り、園の生活リズムとの調和を図っていきます。
あらゆることが目新しい乳幼児にとって、生活全般が安定的でスムーズに流れていくことがすべての基本となります。日々の流れを自然に覚え、次になにが起きるかを予測しながら、主体的に行動する習慣が身につきます。また、次に来る出来事が分かるということは子どもたちに安心感や落ち着いた雰囲気をもたらします。
乳児期の丁寧な関わりは子どもたちの育ちに大きく影響をもたらします。愛着形成と自立を促すことを目的に、じっくり丁寧に関わることで、「この人(保育者)はちゃんと自分の事を分かってくれる、分かろうとしてくれる」という信頼感がもてるようになります。
その子にとって今必要な育児の時間を十分に取り、一対一の場面が多くもてるように、ゆとりを持って接していきます。
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着脱の場面
一対一で丁寧に関わっていきます。
例えば、「ズボンをはく」という場面では、保育者がはかせることがいいのか、子どもが自分でやるのを見守ることがいいのか、発達段階によってしっかり見極めていきます。
また、子どもの気分によっては「はかせてほしい」という時もあります。その時々の子どもの気持ちに寄り添い、援助していくことを大切にしています。
この時期の丁寧な関わりによって、自分でできるようになることが増えていき、子どもたちは大きな自信をつけていきます。
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排泄の場面
トイレの場面では「トイレに行こうね」と一人ずつ誘い、保育者の声に応答してくれてからトイレに向かいます。子どもの気持ちが整うまで待ち、急かさないことを大切にしています。
おむつ交換の場面では「ズボン脱ぐよ」「お尻あげようね」「お尻きれいにしようね」「気持ちいいね」などと一つ一つの行為や気持ちをゆっくり言葉で表して説明することで、子どもが今何をしているかを感じとることができます。
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衛生の場面
手を洗う場面では、「袖をまくろうね」「水をだそうね」「手を濡らそうね」「石鹸を付けようね」「手のひらを洗おうね」「手の甲も洗おうね」「きれいになったかな」「泡をおとそうね」「水をとめようね」「タオルでふこうね」「袖をもとにもどそうね」と、保育者は一つひとつゆっくりと言葉にして、生活習慣を習得していけるようにしています。
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食事の場面
一人ひとりの生活を把握して日課を組み、程よい空腹感になるタイミングで順番に食事をとります。保育者が食事用のエプロンを身に着けることで、視覚的にも「いまから食事の時間だな」と感じ取れることができます。子どもたちは生活する中で順番を分かっているので、自分の順番がくるまで遊びに集中することができ、年度の途中からは、何も言わなくても子どもから席に座るようになってきます。
少人数で食事をとることで、保育者が丁寧に子どもの食事をみることができ、子どもたちは自分できれいに食事をとることができるようになっていきます。
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午睡の場面
食事を終えた子どもから、靴下、靴を脱ぎ、一人一台ずつ用意したコットというベットで睡眠(午睡・休息)を取ります。安定した睡眠を確保するために、落ち着いた自分だけの場所を確保してあげ、無理やり寝かせるのではなく、自分から一人で寝入ることが習慣となるように保育者は見守り、援助しています。
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